Web展示会とは?注目されている理由や出展の手順を分かりやすく解説!

Web展示会とは?注目されている理由や出展の手順を分かりやすく解説!

オンライン上で効果的にリードを獲得するため、Web展示会への出展を検討している方も多いかもしれません。Web展示会は「天候や地域の影響を受けずに集客できる」「来場者データの管理がスムーズ」といった特徴から、さまざまな業界で活用が進んでいるマーケティング手法です。近年はBtoB領域でマーケティングのオンライン化が加速しているため、今後ますます注目度の高まるリード獲得方法と言えるでしょう。

そこで本稿では、「そもそもWeb展示会とは?」「ライブコマースとの違いは?」といった基本的な部分から、「Web展示会へ出展する際の手順」まで分かりやすく解説します。また、Web展示会のメリット・デメリットについても紹介しますので、出展するかどうかを検討する際の参考にしてみてください。

そもそもWeb展示会とは?

そもそもWeb展示会とは、どのようなマーケティング施策のことをいうのでしょうか。
ここでは、Web展示会の意味や「ライブコマース」との違いについて解説します。

(1)Web展示会とは

Web展示会とは、インターネット上で開催される展示会のことを言います。オフライン展示会の展示会場をWeb上のプラットフォームに置き換え、実施しているのがWeb展示会と言えるでしょう。Web展示会はオンライン上(バーチャル空間)で開催されるため、「オンライン展示会」や「バーチャル展示会」とも呼ばれています。

Web展示会には大きく2種類あり、自社で独自にWeb展示会場を構築するパターンと、既に構築されたWeb展示会場に複数の企業がブースを出展するパターンです。ただし、自社で展示会場をゼロから構築するには、十分な予算と専門的なノウハウが欠かせません。そのため、現在は複数企業がブースを出展するパターンのWeb展示会が主流となっています。

(2)Web展示会でできること

Web展示会は、ブース内で視覚的に商品やサービスの魅力をPRできるのが特徴です。具体的には、ブース内にプロモーション動画やパンフレット、ホワイトペーパーなどを設置して、来場者に商品理解を促せます。また、プラットフォームによっては、会期中にブース内でオンライン商談やウェビナーを実施できるものもあります。

ホワイトペーパーについて詳しく知りたい方は、『良質なリード獲得に欠かせないホワイトペーパー その役割と制作・活用方法』の記事も併せてお読みください。

またオンライン商談のコツについて『対面営業とは何が違う?オンライン商談の現状とメリット・デメリット』、ウェビナーのコツについて『ウェビナーとは?基礎から成功のコツまで徹底解説』にてご紹介をしております。

(3)ライブコマースとの違いとは?

ライブコマースとは、動画を配信しながら商品やサービスを紹介し、視聴者をECサイトへ誘導する販促手法のことです。近年はファッションや健康食品など、各ジャンルに詳しいインフルエンサーによるライブコマースが盛んに実施されています。商品やサービスをオンライン上で紹介する手法という点ではWeb展示会と同様ですが、ライブコマースの場合はWeb展示会と違って、「その場で購入につなげること」が最大の目的です。そのため、ライブコマースは、購買プロセスの比較的短い「BtoC」の領域に向いている販促手法と言えるでしょう。

Web展示会が注目を集めている理由とは?

Web展示会は、今なぜ注目を集めているのでしょうか。
ここでは、Web展示会がさまざまな企業に活用されている理由について解説します。

(1)オフライン展示会の開催に制限がかかっているから

近年は新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)(以下略、新型コロナ)の影響で、オフライン展示会の中止が相次ぎました。徐々に再開されるようになった現在でも、感染リスクに対する来場者側の心理的な抵抗感は少なくありません。その点、Web展示会はオンライン上で開催されるため、対面による感染リスクを抑えられます。また、オフライン展示会のように地理的な制約がないので、幅広い地域から集客できるのも特徴です。そのため、Web展示会は新型コロナによる集客機会の損失をカバーできるマーケティング施策として、注目を集めています。

(2)情報収集のオンライン化が進んでいるから

リモートワークの浸透によって、BtoB領域では顧客の情報収集が急速にオンライン化している状況です。そこで企業としては、サービスサイトやWeb広告、ウェビナーをはじめ、オンライン上のチャネルを充実させる必要性が出てきています。なかでもWeb展示会は出展コストが比較的低く、幅広い顧客層から集客しやすいのが特徴です。そのため、新たな顧客と接点を持つための施策として、Web展示会を活用する企業が増えています。

Web展示会に出展するメリットとは?

Web展示会は、オフライン展示会と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、Web展示会に出展する“3つ”のメリットについて解説します。

(1)地方・海外からの集客を狙える

Web展示会は、インターネット環境さえあればどこからでも来場できます。そのため、地方や海外などの遠方から集客を狙える点も特徴です。地方や海外には、商品やサービスへのニーズが見込めるにもかかわらず、今まで接点を持てていない顧客が存在する可能性もあります。特に地方の中小企業のなかには、「多忙でなかなか展示会場に足を運べない」という企業も珍しくありません。こうした潜在顧客とWeb上で接点を持てるのは、大きな魅力です。

地方企業との接点を得た事例としてウィルライフ株式会社の事例記事『今まで出会えなかった全国各地の企業との商談やリード獲得を実現!』も併せてご覧ください。

(2)出展費用を低額に抑えられる

Web展示会は、オフライン展示会に比べて出展費用を低額に抑えられます。というのも、オフライン展示会はブース出展料やスタッフの人件費、宿泊費、会場までの交通費、商品の運搬費、パンフレットの印刷代などが必要で、トータルで数百万の費用がかかることもあるでしょう。その点、Web展示会の出展に必要なのは、ブース出展料と設置用のコンテンツ作成費用のみです。そのため、コストを大幅に削減しつつ、リード獲得を狙えます。

(3)リードの育成につなげやすい

Web展示会はプラットフォームの管理画面上から、来場者のデータをリアルタイムに取得できるのが特徴です。例えば、来場者の氏名や役職、決裁権の有無、来場の目的、資料ダウンロードの有無、ブースへの訪問回数など(※1)が挙げられます。名刺交換やアンケートが中心のオフライン展示会と比べると、顧客情報の取得が非常にスムーズです。そのため、会期後のニーズ分析やナーチャリングへ、よりスピーディーに移行できるでしょう。

リード育成については、『顧客の「購買意欲」を育てるには?成約率をアップするナーチャリングのポイント』の記事も併せてお読みください。

※1:DMMオンライン展示会の場合

Web展示会のデメリットと対策とは?

Web展示会には、オフライン展示会と比べたデメリットがあるのも事実です。
ここでは、Web展示会の2つのデメリットと、それぞれの対策について解説します。

(1)PULL型の営業になってしまう

Web展示会は、オフライン展示会のようにブースの前でノベルティを配ったり、声をかけたりすることができません。そのため、どうしてもPULL型(待ち)の営業スタイルになってしまうというデメリットがあります。

これを解消するためには、出展社側から来場者へ積極的にアプローチできるプラットフォームを選ぶようにしましょう。例えば、ニーズの高そうな来場者に対して、出展社側から商談を申し込める「商談オファー」のような機能があればベストです。能動的に来場者へ声がけできる機能があれば、リード獲得につなげやすくなります。

Web展示会での効果的なアプローチ方法を知りたい方は、『潜在層のお客様への効率的アプローチで有効商談10件!オンライン展示会の肝はデータ活用』の記事も併せてお読みください。

(2)実際の商品を手に取ってもらえない

Web展示会では、対面で来場者と会うわけではないので、商品を直接手に取ってもらうことができません。そのため、オフライン展示会と比べると、商品の素材感や使用イメージが伝わりにくいというデメリットがあります。

この解決策としては、ブース内の視覚コンテンツを充実させるという工夫があります。例えば、商品の使用感をキャッチーに伝えられるようなデモンストレーション動画を設置しておけば、来場者へ商品理解を促しやすくなるでしょう。また、オンライン商談中に実際の商品を見てもらい、質疑応答を受け付けるのも1つの方法です。

「Web展示会で商品の魅力を効果的に伝える工夫」について詳しく知りたい方は、『DMMオンライン展示会こそ優れた地方メーカー様と出会えるチャンス』の記事も併せてお読みください。

Web展示会に出展する手順とは?

Web展示会では、どのような手順でブースを出展すればよいのでしょうか。
ここでは、Web展示会に出展する際の流れを5つのステップで紹介します。

(1)自社に合った出展先を選ぶ

自社の商品やサービス、ターゲットに合わせて、出展先のWeb展示会を決めます。出展先を選ぶ際には、全体のテーマや出展料、プラットフォームの機能、来場者層、想定来場者数・出展社数などを必ずチェックするようにしましょう。初めてWeb展示会に出展する場合には、「プラットフォームが使いやすいか」「出展社側へのサポートがあるか」も重要な観点です。

(2)事前集客に取り組む

出展スケジュールが決まったら、会期前に集客を図っておくことも大切です。例えば、自社WebサイトやSNS、特設のランディングページ、プレスリリースなどでWeb展示会の日程やURLを告知するという方法があります。また、自社のハウスリストに招待メールを送り、コールドリードとの商談のきっかけをつくるのも効果的です。

(3)ブース用のコンテンツを準備する

会期前に、ブースに設置するためのコンテンツを準備しておくことも大切です。例えば、カタログやパンフレットをPDF化したり、商品やサービスのプロモーション動画を制作したり、ダウンロード可能なホワイトペーパーを用意したりという工夫が挙げられます。コンテンツが充実していれば、来場者に商品理解を促しやすくなるでしょう。

(4)会期中:リード情報を分析し、オンライン商談につなげる

Web展示会がスタートしたら、来場者の状況をこまめにチェックするようにしましょう。例えば、来場目的やブースへの訪問回数、資料ダウンロードの有無などを確認し、ニーズが強そうであれば積極的にオンライン商談を申し込むことも大切です。会期中にニーズの強いリードを見逃さないことで、成果につながりやすくなります。

オンライン商談について詳しくは、『対面営業とは何が違う?オンライン商談の現状とメリット・デメリット』の記事も併せてお読みください。

(5)会期後:迅速にナーチャリングへつなげる

Web展示会の会期が終了したら、獲得したリードをニーズの強さに応じてスコアリングし、「顕在層」「潜在層」「その他」などに分類しましょう。そして、各層に応じたお礼メールを送り、ナーチャリング施策へ移行します。来場者の記憶が鮮明なうちにアフターフォローをすることで、購買プロセスを一歩先へ進めやすくなるでしょう。

Web展示会の会期中・会期後の施策については、『オンライン展示会の成功は「会期中」と「会期後」の対応がカギ!とるべき必須アクションとは?』の記事で詳しく解説しています。

まとめ:まずは低コストのWeb展示会で、成果を確かめるという選択肢もある

Web展示会はオンライン経由での新たなリード獲得手法として、今後ますます浸透していくことが期待されています。オンライン上のチャネルを増やし、効果的に集客するためにも、Web展示会への出展を検討してみてはいかがでしょうか。その際、まずは出展費用を低額に抑えられるWeb展示会へ出展して、効果を実感してみるという選択肢もあります。

出展募集中の展示会