バーチャル展示会のプラットフォームはどう選ぶ?“7つ”の必須観点を解説!
目次
バーチャル展示会は、今やリード育成に欠かせないデジタルマーケティング手法として浸透しつつあります。しかし、自社でバーチャル展示会の会場を構築するには、高度な専門ノウハウと多大な予算が必要です。その点、既存のプラットフォームを活用すれば、コストや手間を極力かけることなくスムーズに出展できます。
そこで今回は、バーチャル展示会のプラットフォームを選ぶ際の重要な観点・ポイントについて分かりやすく解説します。自社の状況や出展目的に適したプラットフォームを選ぶために、ぜひ参考にしてみてください。
バーチャル展示会のメリットやデメリットについて詳しく知りたい方は、『バーチャル展示会とは?オフライン展示会との違いや成功のポイントを解説!』の記事も併せてお読みください。
バーチャル展示会とは?
バーチャル展示会とは、インターネット上で開催される展示会のことで、「オンライン展示会」や「Web展示会」とも呼ばれています。バーチャル展示会では、各企業がバーチャル空間にブースを出展し、デジタル資料やプロモーション動画などで商品やサービスを宣伝するのが特徴です。オフライン展示会とは違って地理的・天候的な制約をほぼ受けないため、幅広い地域から来場者を集めることができ、効率的にリード獲得につなげられます。
バーチャル展示会には2パターンある
バーチャル展示会には、大きく分けて2パターンの開催方法があります。
ここでは、それぞれのメリットやデメリットについて解説します。
パターン1:自社単独で開催する
1つ目の開催方法は、自社単独でプラットフォームを活用し、バーチャル展示会を開催するパターンです。自社の商品やサービスだけを宣伝できるので、ブランディング効果が高いのがメリットと言えます。しかし、自社だけでプラットフォームを準備する必要があり、コストも手間もかかってしまうのがデメリットです。また、自社だけで来場者を集客する必要があるため、知名度のある企業におすすめの開催方法と言えるでしょう。
オンラインイベントを自社で開催する方法については、『【河村和紀氏監修】オンラインイベント企画運営方法と自社商品のファンにさせる極意』の記事も併せてお読みください。
パターン2:他社と合同で出展する
2つ目の開催方法は、他社が主催するバーチャル展示会に、複数の企業が合同で出展するパターンです。主催者の用意したプラットフォームを活用してブースを出展できるので、手間やコストを抑えられるのがメリットといえます。一方で、他の企業も出展しているため、他社のブースへ来場者が流れる可能性があるのがデメリットです。「まずは手軽に一度出展してみたい」「他社と合同で集客力を高めたい」という企業におすすめの開催方法でしょう。
バーチャル展示会のプラットフォームを選ぶ前にすべきこと
自社に適したバーチャル展示会のプラットフォームを選ぶためには、事前に「出展の目的」と「予算」の2つを明確にしておくことが大切です。ここでは、それぞれの重要性について解説します。
(1)出展の目的を明確にする
バーチャル展示会のプラットフォームを選ぶ際は、まず出展の目的を明らかにすることが重要です。例えば、「より多くのリードを獲得したい」「自社商品のブランドイメージを浸透させたい」などが挙げられます。このように目指すべきゴールが明確になっていれば、それに応じて必要な機能やオプションを選びやすくなるでしょう。
(2)予算を念頭に置いておく
バーチャル展示会のプラットフォームには多様な機能がありますが、機能が増えるほど当然コストは高まります。そのため、他社の出展事例も参考に、予算の目安を事前に定めておく必要があるでしょう。予算を念頭に置いておけば、自社に必要な機能を冷静に吟味し、成果を出すのに適したプラットフォームを選べるようになります。
バーチャル展示会のプラットフォームを選ぶ際の“7つ”の観点とは?
バーチャル展示会は、各プラットフォームによって機能や出展費用などが大きく異なります。
ここでは、バーチャル展示会のプラットフォームを選ぶ際に欠かせない7つの観点について解説します。
(1)会場の様式(2D・3DCG・360度パノラマなど)
プラットフォームによって、展示会場の様式はさまざまです。
例えば、通常のWebページと同じようなインターフェースを持つ「2D(平面)」のプラットフォームもあれば、「3DCG」や「360度パノラマ」で構成されており、来場者がアバターで自由に回遊できるプラットフォームもあります。最近では来場者がVRゴーグルを装着するタイプのプラットフォームも登場しました。立体の展示会場は臨場感や没入感を味わえる一方、ネットワークへの負担が大きく、専用アプリのダウンロードが必要な場合もあります。バーチャル空間の様式は、来場者目線でのユーザビリティをよく意識した上で選ぶようにしましょう。
おすすめのプラットフォームの比較情報を『【2022年版】オンライン展示会出展前に読んでおきたい!おすすめ出展先一覧、事例を紹介』にてご紹介しておりますので、併せてご覧ください。
(2)出展費用
出展費用についても、プラットフォームによって5万~250万円(※1回の出展当たり)と差があります。プラットフォームによっては出展費用だけでなく、サーバーのレンタル費用や初期費用が必要なケースもあります。プラットフォームの性能やプランによって出展費用が変わるため、自社に必要な機能を選別することが大切です。
バーチャル展示会の費用について詳しく知りたい方は、『オンライン展示会の費用はどれくらい?費用対効果を高める方法も解説!』の記事も併せてお読みください。
(3)出展社側の操作性
出展社側にとっての操作性の高さも、プラットフォームを選ぶ上で重要な観点です。例えば、「ブース登録は簡単か」「管理画面は使いやすいか」「ブース登録時やトラブル発生時にサポートしてもらえるか」などは確認しておきましょう。プラットフォームのなかには、ステップに沿って会社情報や画像素材を登録するだけで、ブースの準備を完了できるものもあります。ITやWebの専門知識がなくても出展できるため、初心者の方に最適です。
(4)来場者とのコミュニケーション手段
会期中は来場者と柔軟にコミュニケーションを取ることで、リード獲得や商談創出につなげやすくなります。そのため、プラットフォームに来場者とのコミュニケーション機能があるかどうかも確認しておきましょう。例えば、チャットでのメッセージ交換機能や名刺交換機能、オンライン商談機能などが挙げられます。また、プラットフォームによってはウェビナーを配信できる機能もあるので、必要性を吟味した上で取捨選択しましょう。
オンライン商談について詳しく知りたい方は、『対面営業とは何が違う?オンライン商談の現状とメリット・デメリット』の記事も併せてお読みください。
(5)取得できるリード情報
来場者の属性情報をリアルタイムに取得できるのも、バーチャル展示会ならではの特徴です。ただし、取得できるリード情報はプラットフォームによって異なるため、事前に確認が必要でしょう。取得できる情報の例としては、来場者の氏名、会社名、役職の有無、来場の目的、関心のあるジャンル、コンテンツの閲覧履歴、資料のダウンロード履歴、ブースへの訪問回数や滞在時間などさまざまです。また、こうしたリード情報をCSV形式でダウンロードできるプラットフォームもあり、その後のナーチャリングに生かす上では非常に便利と言えます。
ナーチャリングについて詳しく知りたい方は、『顧客の「購買意欲」を育てるには?成約率をアップするナーチャリングのポイント』の記事も併せてお読みください。
(6)開催実績
プラットフォームの信頼性を確かめる上では、過去の開催実績を調べておくのも有効な方法です。プラットフォームのなかには、自治体が主催する国際会議や産業交流イベント、大規模なカンファレンスイベントやゲームショーなどの開催実績があるものもあります。また、Webサイトで過去の来場者数や出展社数を公開しているプラットフォームも珍しくありません。こうした実績や事例を事前に確かめることで、貴重な判断材料になります。
(7)その他の主要機能
そのほか、バーチャル展示会のプラットフォームにはさまざまな機能が搭載されています。具体的には、MA(マーケティングオートメーション)とのデータ連携やアンケートの収集、告知ページの自動作成などが代表的な例です。また、展示会終了後もアーカイブを一定期間公開できたり、オプションとしてお礼メールの作成を代行してくれたりするプラットフォームもあります。自社の出展目的に合わせて、必要な機能を選択するようにしましょう。
MAについて詳しく知りたい方は、『マーケティングオートメーションで何ができる?効率的な営業を実現するために知っておきたいこと』の記事も併せてお読みください。
バーチャル展示会のプラットフォームは「出展費用」と「工数」に注目を
バーチャル展示会のプラットフォームは、ベンダーによって機能や出展費用も異なります。だからこそ、出展の目的や予算を明確にした上で、それに適したプラットフォームを選択するようにしましょう。また、初めてバーチャル展示会に出展する際には、「出展費用が高額になりすぎていないか」「出展準備に手間がかからないか」も重要な観点です。コストと手間を抑えられるプラットフォームであれば、初めての方でも安心して出展できます。