オンライン展示会の事例“5選”!出展の目的や具体的な効果も紹介
目次
オンライン展示会への出展を検討しているものの、「狙った効果が出るだろうか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。具体的な出展効果を知るためには、過去の事例を見て、自社の状況と照らし合わせることが有効です。事前に事例を確認しておくことで、成果の有無や出展時のポイントも知ることができるでしょう。
そこで今回は、オンライン展示会の具体的な事例を「出展の目的別」に紹介します。また、オンライン展示会の開催形式やそれぞれの特徴も分かりやすく解説しますので、出展先を決める際の参考にしてみてください。
オンライン展示会のメリットやデメリットについて詳しく知りたい方は、『オンライン展示会とは?メリットやブースの出展方法を分かりやすく解説!』の記事も併せてお読みください。
オンライン展示会とは?
オンライン展示会とは、インターネット上で開催される展示会のことです。構築された会場のなかで企業がブースを出展し、自社の商品やサービスを紹介・宣伝します。インターネット環境さえあればどこからでも来場できる展示会だからこそ、海外や地方といった遠方からの来場者も見込みやすいのが特徴です。また、通常の展示会(オフライン展示会)と異なり、商品の運搬費用やブースの設営費用、コンパニオンの人件費、資料の印刷費用がかかりません。そのため、コストを抑えて出展し、リード獲得や商談創出を図れるのが強みです。
オンライン展示会の開催方法とは?
オンライン展示会の開催方法には、大きく「単独開催」と「合同開催」という2パターンがあります。本章では、それぞれのメリット・デメリットについて解説しますので、開催方法を選択する際の参考にしてみてください。
(1)単独開催
1つ目は、自社が単独でオンライン展示会を開催する方法です。自社でバーチャルの展示会場を構築し、自社の商品やサービスだけを宣伝します。メリット・デメリットとしては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
<メリット>
◎開催日程を自社の都合で決められるため、余裕を持って準備ができる
◎自社の商品やサービスだけを展示できるため、宣伝やブランディングの効果が高い
◎展示会場を一度構築してしまえば、自社の商品紹介ページとして永続的に活用できる
<デメリット>
▲ゼロからバーチャル空間を構築する必要があるため、予算がかかる
▲バーチャル空間を構築するための、専門的な技術とノウハウが必要になる
▲自社だけで集客しなければいけないので、知名度の低い企業は不利になりやすい
(2)合同開催
2つ目は、他社と合同でオンライン展示会を開催したり、他社の主催するオンライン展示会に出展したりするパターンです。複数の企業が1つの展示会場でそれぞれにブースを出展し、自社の商品やサービスを宣伝します。
<メリット>
◎ゼロから展示会場を構築する必要がなく、既存のプラットフォームを利用できるため、コストが低い
◎展示会場を構築するための専門的な技術やノウハウがいらないため、比較的手軽に出展できる
◎他社と一緒に集客できるため、単独開催よりも多くの来場者を見込める可能性がある
<デメリット>
▲他社と一緒に出展するため、他社のブースへ来場者が流れる可能性がある
▲展示会場そのもののデザインについては、自由がききにくい
▲出展のたびに、プラットフォームに対して出展費用を支払う必要がある
オンライン展示会でできることとは?
オンライン展示会では、具体的に以下のようなことを実施できます。
- デジタルパンフレットやカタログの配布
- プロモーション動画による商品やサービスの宣伝
- 来場者とのオンライン商談
- 来場者とのチャットでのやりとり
- ウェビナーの配信
- 来場者情報(リードの属性情報)の取得・出力
プラットフォームによって実現できることが異なるため、目的に応じた出展先を選ぶことが重要です。また、各出展先のWebサイトで過去の実績を確認し、自社に近い事例があるかどうかもチェックするようにしましょう。
【目的別】オンライン展示会の事例“5選”
オンライン展示会の具体的な成功事例としては、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、DMMオンライン展示会に出展した企業のなかから、特に高い成果につながった5つの事例を【出展の目的別】に解説します。
(1)新しい顧客層の開拓(株式会社テレビ東京様)
アニメの製作委員会を組織するにあたり、同社は幹事として出資会社を集める必要がありましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)(以下略、新型コロナ)の影響で商談が激減している状況でした。また、アニメビジネスの隆盛に伴って、同社は今までにない新たなビジネスパートナーを開拓したいという想いも持っていたのです。そこで、インターネット上で幅広い顧客層と接点を持てるオンライン展示会に出展しました。
DMMオンライン展示会は、主催者から手厚いサポートを受けられ、ブースの設営を手軽に実施できるのが特徴です。そのため、オンライン展示会が初めての同社も安心して出展できました。結果として、会期中は絶えず商談の依頼が寄せられ、幅広いリードと接点を持てたのです。なかにはオンラインくじのメーカーや大手総合量販店、九州の企業など今までつながりのなかった企業もあり、新たな顧客層の開拓につながりました。
詳しくは、『オンライン展示会の経験は、今後のビジネスチャンスに大きな差をつけるのか』の記事で紹介しています。
(2)リード獲得(株式会社UsideU様)
同社は、接客員や販売員がアバターを通じて遠隔から接客できるツール「TimeRep(タイムレップ)」を開発・販売しています。より多くのリードを効率的に獲得していくために、オンライン展示会へ出展しました。
結果的に、ターゲット層から数多くの来場があり、大量のリード獲得に成功しました。同社はもともとリスティング広告やビジネスマッチングサイトなどの有料施策も活用していましたが、DMMオンライン展示会は出展費用が無料(※)です。そのため、他のマーケティング施策と比べて、圧倒的な費用対効果の高さにつながりました。同社は通算15回も出展するほど、DMMオンライン展示会をリード獲得施策の主力として活用しています。
詳しくは、『半年で15回出展!5分で出展登録完了!リード獲得の主力施策としてオンライン展示会を徹底活用』の記事で紹介しています。
※本事例は2022年3月17日時点の情報です
(3)商談創出(IGP ROBOTICS株式会社様)
同社は、ロボットソリューションの企画・開発や導入支援を手がける会社です。なかでも、動けて話せるロボット「Cruzr(クルーザー)」は同社の主力商品であり、水族館や病院で導入されています。しかし、同社はベンチャー企業ということもあり、少数精鋭で営業活動をせねばならず、アプローチ先も限られていました。そこで、手軽に出展でき、出展コストも最大限に抑えられるDMMオンライン展示会で商談創出を図ることにしました。
会期中、同社はあるベンチャー支援企業と接点を持つことができ、大阪の美術館を紹介してもらえました。結果、紹介を受けてから3週間というスピード感で美術館に納入が決まったのです。その後多方面のメディアで取り上げられ、TV番組にも出演しました。新たな商談の創出だけでなく、商品の認知拡大にもつながった好例です。
詳しくは、『DMMオンライン展示会がきっかけでスピード受注!数珠つなぎで販路拡大!』の記事で紹介しています。
(4)プロダクトマーケットフィット(株式会社ORPHE様)
同社は、スマートフットウェアをはじめとするIoT製品の研究開発を手がけている会社です。もともとBtoC向けにスマートシューズの販売を進めてきましたが、次のフェーズとしてBtoBやBtoA(研究機関)向けのサービスである「ORPHE ANALYTICS」の拡販を計画していました。そこで、教育機関や研究機関に向けてサービスを浸透させる取り組み(プロダクトマーケットフィット)を目的に、DMMオンライン展示会へ初めて出展しました。
オンライン展示会は、オフライン展示会と違ってリード情報を画面上からリアルタイムに把握できます。そのため、同社は会期中に来場者の属性情報(企業名、担当部署、来場目的など)を細かく確認し、サービスのターゲット層を見極めることができました。かつ、来場者とのコミュニケーションのなかで、サービスに対するリアルなフィードバックも集められました。結果として、顧客の需要を満たせるようなサービスへと改善できたのです。
詳しくは、『商談でのニーズ調査を通じて、最適な商品プラン構成が決定!』の記事で紹介しています。
(5)テストマーケティング(monoAI technology株式会社様)
同社は、メタバースイベントを開催できる仮想空間プラットフォーム「XR CROUD」の開発を手がける会社です。「XR CROUD」をリリースしたばかりの当時は、顧客からのリアルな反応や市場での受け入れられ方などがまだつかめておらず、テストマーケティングが必要でした。そこで、低コストで出展できるDMMオンライン展示会を活用し、ターゲット層からの声を広く収集することにしました。
同社は毎回30件以上のリードと約10件の商談機会を獲得しています。そのなかで来場者から商品に対する改善案や要望をもらい、それらを速やかに商品の改善に生かしました。リードから率直な意見を収集して「XR CROUD」をブラッシュアップできたことで、その後の大幅な受注率・顧客満足度アップにつながったのです。
詳しくは、『営業受注率アップも!オンライン展示会で得た顧客の声でサービスの質向上に』の記事で紹介しています。
オンライン展示会の成果を高めるカギは「コスト」と「集客力」
オンライン展示会で成果を高めるには、出展費用の低い「合同開催」の展示会へ出展することが1つの選択肢です。一度出展してみて効果を確かめてみる上でも、非常に有効な戦略と言えます。また、合同開催の場合は自社開催より高い集客力を見込めるため、スムーズに自社ブースへの誘引も図りやすいでしょう。初めてオンライン展示会へ出展する際は、「コスト」と「集客力」という観点で合同開催の出展先を選ぶことをおすすめします。