オンライン展示会の費用はどれくらい?費用対効果を高める方法も解説!
目次
オンライン展示会への出展を検討しているものの、「費用が予算に合うか気になっている」という方も多いかもしれません。オンライン展示会では、プラットフォームによって機能やオプションが異なるので、費用にも大きな幅があるのが実態です。そのため、出展の目的や予算に応じて出展方法を選ぶことが重要と言えます。
そこで今回は、オンライン展示会の「費用相場」や「費用の内訳」などについて分かりやすく解説します。また「費用対効果を高めるためのポイント」も紹介しますので、ぜひ出展の際に参考にしてみてください。
オンライン展示会について基礎的な部分から詳しく知りたい方は、『オンライン展示会とは?メリットやブースの出展方法を分かりやすく解説!』の記事も併せてお読みください。
オンライン展示会の費用相場とは?
オンライン展示会に必要な費用は、大きく「出展費用」「コンテンツ制作費」「集客費」「人件費」の4つに分けられます。各出展社によって金額は異なりますが、4つを合計すると、オンライン展示会の費用相場は30万~1,000万円程度です。オフライン展示会の費用相場は一般的に120万~1,200万円程度なので、オンライン展示会の方が比較的低コストで出展できます。しかし、たとえオンライン展示会であっても、出展方法やプラットフォームの性能によっては高額になるケースも珍しくありません。そのため、各費用の細かい検討が必要です。
オンライン展示会の費用相場に幅がある理由とは?
オンライン展示会の費用相場には、なぜここまで幅があるのでしょうか。
本章では、出展社によってオンライン展示会の費用が変わる「2つ」の理由について解説します。
(1)出展方法によって費用が変わるから
オンライン展示会の出展方法には「合同出展」と「単独開催」の2種類があります。合同出展の場合、各出展社は主催者側の用意したプラットフォームを活用できるため、出展費用を大きく削減できるのが特徴です。一方の単独開催の場合、自社でゼロからバーチャルな展示会場を構築しなければならず、多額の予算が必要になります。このように出展方法によって費用が異なるので、費用相場にも差が出てきてしまうのです。もちろん双方にメリットがありますが、費用を削減したい場合には、合同出展を選択するのも1つの有効な方法でしょう。
(2)プラットフォームによって機能やオプションが異なるから
オンライン展示会のプラットフォームによって、機能やオプションはさまざまです。例えば、「2D」のようにWebサイトに近いプラットフォームもあれば、「3DCG」や「VR」のように没入感の高いプラットフォームもあります。また、別途ウェビナー配信の機能や出展サポートのオプションを付ければ、その分の費用も必要です。このようにブースのデザインやプラットフォームの性能にこだわるほど、出展費用は高額になります。そのため、費用を抑えるには、あらかじめ予算上限を決め、自社に必要な性能のみを厳選する姿勢も肝心です。
プラットフォームを選ぶ観点について詳しく知りたい方は、『バーチャル展示会のプラットフォームはどう選ぶ?“7つ”の必須観点を解説!』の記事も併せてお読みください。
オンライン展示会の費用の内訳とは?
オンライン展示会の費用は、具体的にどのような内訳になっているのでしょうか。
ここでは、「出展費用」「コンテンツ制作費」「集客費」「人件費」の4つに分けて、各費用の相場を紹介します。
(1)出展費用
【目安:10万~500万円】
出展費用とは、ブースを出展するために必要なプラットフォームの利用料です。1ブース当たりの基本料金に加え、オプションで機能を追加すればその分の料金もかかります。2Dか3DCGかといったブースの形態にもよりますが、1ブース当たりの基本料金は5万~250万円が相場でしょう。オプションとしては、ウェビナーの配信や追加ブース、展示会トップページへの広告掲載などが各数万円かかるイメージです。また、なかには月額使用料やサーバーレンタル費用、初期費用が別途必要になるプラットフォームもあるので、事前に確認しましょう。
(2)コンテンツ制作費
【目安:0~200万円】
コンテンツ制作費とは、ブース内に設置するパンフレットやホワイトペーパー、プロモーション動画の制作費を指します。ホワイトペーパーについては、4ページなら20万円前後、16ページなら70万円程度が制作費相場です。また、プロモーション動画の制作はスライドショー程度であれば10万~20万円、俳優を起用した実写動画であれば100万~200万円が相場で、3Dアニメーションになれば200万円以上かかる場合もあります。ただ、こうしたコンテンツを過去に制作している場合には、フォーマットを変換するだけで再利用できるので、コンテンツ制作費は特にかかりません。
ちなみにウェビナーの配信をする場合には、最低限PC+内部カメラがあればできます。ただし、より高品質な映像を配信したいのであれば、マイクやカメラなどの外付け機材を別途そろえるための費用が必要です。
ホワイトペーパーについて詳しく知りたい方は、『良質なリード獲得に欠かせないホワイトペーパー その役割と制作・活用方法』の記事も併せてお読みください。
(3)集客費
【目安:0~100万円】
集客費とは、オンライン展示会への来場を広く呼びかけるための費用です。主な集客方法としては、リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告、自社サイトやSNSアカウントでの告知、メルマガ、DM、LPの制作が挙げられます。費用としては、LP制作費が20万円前後、DMが1通80円程度です。リスティング広告はあくまで目安ですが、クリック単価100円で1,000人にクリックしてもらう場合、10万円程度かかります。SNS・自社サイト・メルマガについては、すでに仕組みが整っていれば特に集客費はかかりません。
展示会の集客方法について詳しく知りたい方は、『展示会出展のコツ、効果的な集客を実現するポイントとは?』の記事も併せてお読みください。
(4)人件費
【目安:企業によって異なる】
人件費とは、会期中に来場者対応をするための社員・スタッフの費用です。例えば、会期が3日間であれば、社員・スタッフの人数×3日分の人件費が必要になります。ただし、オンライン展示会はオフライン展示会と違って、常にブースで待機したり、来場者へ声がけしたりする必要はありません。また、コンパニオンの人件費も不要です。スタッフは2~3人いれば十分で、なおかつ役割分担を明確に決めておけば、それぞれが他の業務と並行しながらでもブースを無理なく運営できます。そのため、トータルの人件費も大幅に抑えられるでしょう。
オンライン展示会の費用対効果を高める方法とは?
オンライン展示会で費用対効果を高めるために、出展社はどのようなことを意識すれば良いのでしょうか。
ここでは、オンライン展示会の費用対効果を向上させる方法について解説します。
(1)出展費用が安いプラットフォームを選ぶ
オンライン展示会の費用対効果を高めるためには、トータルコストを下げる必要があります。その意味で、大前提として出展費用の安いプラットフォームを選ぶことも有効です。プラットフォームのなかには、1回の出展に300万円かかるものから、無料のものまであります。自社にとって必要な機能やオプションを厳選すれば、出展費用を抑えつつリード獲得・商談創出を実現できるでしょう。
オンライン展示会の主なプラットフォームについて詳しく知りたい方は、『【2022年版】オンライン展示会出展前に読んでおきたい!おすすめ出展先一覧、事例を紹介』の記事も併せてお読みください。
(2)既存のコンテンツを有効活用する
ブース内に設置する資料や動画などのコンテンツでは、既存の制作物を有効活用することも大切です。例えば、紙のカタログはPDF化することで、デジタルカタログとして活用できます。また、過去に制作したプロモーション動画や商品紹介映像がある場合は、短尺に編集すればオンライン展示会でも効果的に商品の魅力を発信できるでしょう。コンテンツ制作費を抑えることで、トータルの費用も大きく削減でき、費用対効果を高められます。
(3)目的やターゲットに合った出展先を選ぶ
費用対効果を高めるためには、目的やターゲットに合わせて、最適な出展先を選ぶことも重要です。例えば、目的が「商談創出」の場合、プラットフォームに「オンライン商談」のような機能が必要になります。また、潜在層のリードを幅広く開拓したいときは、出展先のテーマをあえて広げてみることが有効です。目的が明確になっていれば、会期中のアプローチやブース内のコンテンツも最適化でき、成果につながりやすくなるでしょう。
(4)ナーチャリング施策まで一貫して考える
オンライン展示会には、商品へのニーズが強くない顧客も数多く来場します。そのため、会期後のナーチャリング施策も検討しておくことが重要です。例えば、ニーズの弱いリードには、メルマガを継続的に配信したり、無料のウェビナーへ招待したりという方法が挙げられます。逆にニーズの強い顧客には、営業からアポイントの打診が必要です。マーケティングと営業が連携してフォロー施策を推進することで、費用対効果も高まるでしょう。
ナーチャリングについて詳しく知りたい方は、『顧客の「購買意欲」を育てるには?成約率をアップするナーチャリングのポイント』の記事も併せてお読みください。
オンライン展示会の費用を抑えるために、「出展費用」に注目を
オンライン展示会の費用を抑えるためには、出展の目的を明確にした上で、それに合致するようなプラットフォームを選ぶようにしましょう。必要性に応じて機能やオプションを厳選すれば、低コストで出展して成果をあげることも難しくありません。また、できるだけ出展費用の安いプラットフォームを選ぶことも、重要な戦略です。出展費用が安ければトータルのコストも下げられるので、より費用対効果を高めやすくなります。