展示会ブースをレイアウトするポイントとは?成果の出やすい場所も紹介!

展示会ブースをレイアウトするポイントとは?成果の出やすい場所も紹介!

展示会への出展を検討しているものの、「どの場所にブースを出せばいいか分からない」「ブースのレイアウトに迷っている」という方も多いのではないでしょうか。ブースの場所やレイアウトは、成果を出す上で非常に重要な要素です。来場者の動線を意識して工夫を施すことで、より集客効果も高めやすくなるでしょう。

そこで今回は「成果につながりやすい展示会ブースの場所」や「展示会ブースをレイアウトするポイント」などについて解説します。展示会でより高い成果へ結びつけるために、本稿が一助となれば幸いです。

展示会ブースの場所やレイアウトはなぜ重要?

展示会ブースの場所やレイアウトは、そもそもなぜ重要なのでしょうか。
ここでは、展示会ブースの設計にこだわる重要性について解説します。

(1)来場者をブースへ誘引するため

展示会場では、多くの競合企業がブースを出展しています。そのなかで差別化を図らなければ、来場者に足を止めてもらえず、当然その後の名刺交換や商談にもつながりません。だからこそ、来場者の目に留まりやすいよう、目立ちやすい場所を選んだり、印象に残りやすいブースのデザインを考えたりすることが重要なのです。

(2)ブース内の回遊をスムーズにするため

来場者をブース内へ誘引したあとは、回遊して商品の魅力を知ってもらう必要があります。マーケティングファネルで言えば、商品を「認知」した来場者に対して、ブース内で「興味・関心」「比較・検討」へ移行させる必要があるということです。そのため、ブース内にどのような情報をどのような順序で配置するかが重要と言えます。来場者の回遊しやすいブースを作ることで、スムーズにその後の名刺交換や商談へつなげられるでしょう。

マーケティングファネルについて詳しく知りたい方は、『マーケティングファネルとは?3種類のファネルと活用法を徹底解説!』の記事も併せてお読みください。

成果につながりやすい展示会ブースの場所とは?

展示会はブースの設置場所によって、成果が変わります。そのため、ブース位置を選択できる展示会の場合、成果の出やすい場所を選ぶことが大切です。そこで本章では、成果につながりやすいブースの場所を紹介します。

(1)商品と関連したゾーンに配置されている

場所を選ぶ際は、同じ商品ジャンルのブースが周囲にあるかどうかを確かめましょう。例えば、精密部品を扱う展示会であれば、「自動車向け」「家電製品向け」「半導体製造装置向け」などの多様な商品ジャンルがあります。類似の商品ジャンルが集まるゾーンに自社ブースが配置されていれば、同じ悩みを抱えた来場者が多く集まりやすくなるでしょう。結果的にブース間の移動も盛んになり、自社ブースへ立ち寄ってもらえる機会が増えます。

(2)ブースの開放面が広い

ブースの開放面が広いほど流入経路が多くなるため、来場者をブースへ誘引しやすくなります。具体的には、全方面が開放されている「四面開放」が最も集客しやすく、以下「三面開放」「二面開放」「一面開放」の順に有利です。より多くの来場者を集めるには、できるだけ開放面の多いブースを選ぶことが効果的と言えるでしょう。

(3)広い通路や外周に面している

展示会場のなかでも道幅の広い中央付近の通路は、多くの来場者が通行します。また、展示会場の「外周」も人通りが多い通路の1つです。このように来場者が通りやすい位置に面したブースは、来場者を誘引しやすくなるでしょう。また、展示会場の出入り口付近も必ず来場者が通るため、集客しやすい位置と言えます。

(4)近くに人気のブースがある

周囲に知名度の高い企業や大手企業のブースがある場合、集客する上で有利になります。というのも、人気のブースを見に来た来場者が、そのまま近隣のブースへ立ち寄る可能性があるからです。特に人気企業のブース内でセミナーが開催されている時間帯の前後は多くの来場者が集まるため、自社ブースへ誘引するチャンスとも言えます。

展示会ブースをレイアウトするポイントとは?

展示会ブースのレイアウトを考える際には、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。
ここでは、展示会ブースをデザイン・レイアウトする際のポイントについて解説します。

(1)キャッチコピーで興味喚起を図る

来場者の注意をブースへ引きつけるには、「その商品の何が魅力なのか」を端的に伝える必要があります。その点、看板に企業名や商品名を書いただけでは、肝心のベネフィットがうまく伝わりません。だからこそ、ターゲット層にとっての「商品の価値」を定義し、キャッチコピーとして記載することが効果的です。「この商品があれば自社の課題が解決できそう」と一瞬でも思わせることができれば、来場者をブースへ誘引しやすくなります。

キャッチコピーの作り方について詳しく知りたい方は、『顧客の関心を得るキャッチコピーの作り方とは?意味から手順まで解説』の記事も併せてお読みください。

(2)「照明」でブースを印象付ける

展示会場に備え付けられた照明だけでは、ブースがやや暗い印象になってしまうこともあります。そのため、ブースを来場者の目に留まりやすくするという意味では、自前で照明を用意することも大切です。例えば、照明を看板に設置することで、遠くを通行している来場者からも商品名やキャッチコピーが際立って見えます。また、ブース内の商品にも照明を当てるとより商品が印象的に見えるため、興味喚起を図りやすくなるでしょう。

(3)看板のデザインを工夫して目立たせる

看板のデザインを工夫することで、よりブースの印象を強められます。例えば、看板に文字だけでなく、「商品の画像」や「使用イメージの画像」を印刷するのも1つの方法です。文字と写真の相乗効果で、より情報の伝達がスピーディーになり、商品を強く印象に残せます。また、看板の形をあえて「横」ではなく「縦」にするのも工夫の1つです。看板を縦にして通路からも見えるように設置することで、歩いている来場者の目に付きやすくなり、競合ブースとの差別化にもなります。

(4)スタッフは「動きながら」待機する

スタッフが正面を向いて待ち構えているブースは、どうしても来場者が「すぐに営業されるのではないか」と感じ、立ち寄りにくいものです。来場者の警戒心を解くためには、あえてスタッフは「動きながら」待機することも有効でしょう。例えば、来場者に気配りやあいさつはしつつも、別の作業をしながら待機します。すると、来場者が警戒せずにブースへ立ち寄ってくれるようになるため、逆に次のアプローチへつなげやすくなるでしょう。

(5)ブース内の回遊順序を明確にする

ブース内で効果的に商品の魅力を伝えるためには、来場者の「回遊順序」を明確にしておくことも重要です。例えば、「ブース前の看板で興味喚起を図る」→「入口付近のパネルで商品ベネフィットを伝える」→「ブース奥に設置された動画で導入事例を伝える」→「動画が終わったタイミングで担当者から来場者へ声をかける」といった流れが想定できます。このように来場者の動線を考えておくと、担当者の動きもスムーズになるでしょう。

(6)商談席とカウンターを使い分ける

商談創出を展示会の目的にする場合には、ブース内に商談席を設けることが一般的です。ただし、来場者のなかには、椅子に座ってじっくりと話を聞くのに抵抗がある人もいるかもしれません。そのため、あえてカウンターのように“立ったまま”会話できる設備を設けることも1つの戦略です。ラフな雰囲気で話を聞いてもらえる空間を作っておくことで、多忙な来場者も気軽に応じていただけ、アプローチのきっかけを創出しやすくなるでしょう。

(7)来場者にとって読みやすいパネルを設置する

ブース内に設置するパネルは、「いかに来場者にとって読みやすいか」という視点でデザインすることが大切です。例えば、立ったまま無理なく読んでもらえるよう、来場者の“目線の高さ”に合わせてパネルを設置することも1つの方法でしょう。また、文章量が多すぎるパネルは、多忙な来場者から敬遠されてしまう可能性もあります。そのため、伝えたい情報を厳選して、あえてパネルの文章数を必要最小限にすることも重要な工夫です。

費用対効果を高めるなら、ブース設営の不要な「オンライン展示会」も有効

展示会に出展する際には、ターゲットの動線を意識して、ブースの場所やレイアウトに細かくこだわることが大切です。小さな工夫を積み重ねることで、ブースへの集客につながり、費用対効果を高められるでしょう。

また、展示会の費用対効果を高めるという観点では、ブース設営の不要な「オンライン展示会」を活用することも1つの方法です。インターネット上で開催されるオンライン展示会であれば、商品の運搬費やブースの施工費などが一切かかりません。トータルコストも抑えられ、費用対効果を高められます。

また近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で展示会の中止や縮小が相次いでいるため、オンライン展示会の重要性も増している状況です。コロナ禍の展示会マーケティングについて詳しく知りたい方は、『アフターコロナの展示会マーケティングはどうなるのか?企業に求められる“3つ”の変革』の記事も併せてお読みください。

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